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2019.05.23

院長ブログ(当院でのカテーテル治療について)

こんにちは、ナラクリ 院長の石塚周一です。

おかげ様でナラクリを開院し早半年経ちました。

今回はこの節目に、当院でこれまで提供してきた治療について改めてご紹介させて頂きます。

 

・一つ目は”シャントエコーとPTA”です。シャントは透析患者様の命綱であります。その命綱を少しでも長持ちさせるためエコー検査とカテーテル治療(PTA)にてメンテナンスをさせて頂いております。今まで奈良にこのような施設がなく、奈良の透析患者様はわざわざ県外の施設まで行くことを余儀なくされておられました。これからも奈良の透析患者様のシャントをより永く使えるように努めて参ります。

 

・二つ目は”慢性疼痛カテーテル治療”です。まだまだ一般的に浸透しておらず認知されているとは言い難い現状ではありますが、何をしても治らない慢性的な痛みで生活の質(QOL)が落ちている方々が最後の駆け込み寺として当院まで受診して下さっております。県外はもとより関西圏外よりわざわざ泊まりがけで来てくださった方もおり、慢性疼痛に悩まれている患者様がいかに多く、いかに悩んでいらっしゃるかその一端を垣間見ました。慢性疼痛カテーテル治療はまだ始まって間もない治療でありその効果や適応範囲などはまだまだ未知数の部分もありますが、慢性疼痛で悩んでおられる方々の少しでもお役に立てますよう精進して参ります。

 

・三つ目はそれ以外のカテーテル治療です。もともと私は循環器内科として心臓をはじめ頭以外の全身の血管のカテーテル治療に従事しておりました。その流れもあって、当クリニックでは日帰りで出来るカテーテル治療を限定的ですが行っております。

下の画像はその一例です。もともとお腹の大きな血管が膨れて瘤(腹部大動脈瘤)になっているところをこれ以上大きくならないよう蓋するためステントグラフト治療(EVAR)を受けられた方ですが、一部の血管が逆流しステントグラフトで蓋をしたにも関わらずその外から血液が瘤に逆流(type 2 endoleak)して瘤が大きくなっておられました。この現象はステントグラフト治療を受けられた方に一定の割合で起きる現象であり、その中でもこの症例のように瘤が大きくなる方は何らかの処理をしなければ瘤が破裂する危険性が残ります。

そこで当院を紹介され、カテーテル治療にてこの逆流した血管を詰める方針となりました。CTなどのデータは以前働いていた高井病院の優秀な技師さんが綺麗な画像データを作って下さったのでそのデータを活用し治療に臨みました。結果、図1(治療前)の矢印のように逆流している血管は細くて蛇行が著しい血管でしたが幸いにも逆流した血管の一番根本まで到達しコイルといった金属物質にて血管を詰める(塞栓)事に成功しました(図2 治療後)。また足の根本から入れた管も細い管でしたので十分に止血を確認し帰宅されました。ご本人様とご家族様にも日帰りで治療出来た事に大変満足して頂き帰って頂きました。

図1 治療前

図2 治療後

この治療はおそらく全国では一般的に入院の上で治療されていますが、当院のようなクリニックでも設備やスタッフを揃えれば十分に安全に出来る事が確認出来ました。

 

 

以上のように当院では、心臓カテーテル治療の世界最高峰である豊橋ハートセンターをはじめ県下有数の高井病院で培ってきたカテーテル治療の経験・技術などを色々な形で患者様に還元できるよう頑張って参ります。